旨し酒、佳き肴、粋な器。三位一体の悦楽を設える酒器道楽。

 
 

冬の魅力とは果たしてなんであろうか。

寒風のなか、背を丸め、温もりを求め家路につく。

馴染みの一軒、白い吐息を見つめながら暖簾を潜る。

舞う枯れ葉、降り積もる雪、色づきが静かに収まり年を仕舞う時、

温かさが心に染み渡る。

虎落笛や雪吊、風花、煮凝りや湯豆腐、風呂吹大根といった季語に秘められた

何処か寂しげな温かさ。


この時季だからこそ味わえる旨みがある。

この時季だからこそ出会える人がいる。

この時季だからこそ、忘れ得ない時間(とき)を過ごせるのである。

華やかな街の喧噪と冷えかかる風情が得難い季節を立ち上げる。


今宵、注がれる酒の奔放なるは片口の中で揺蕩う。

ふわりと立ち上がる湯気に愛おしさが見え隠れする。

暫し、その感慨に耽るとしよう。

 

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